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桜は、夏頃に翌春咲く花のもととなる花芽を形成し、休眠に入ります。
花芽は冬の低温に一定期間さらされると休眠から覚めます(休眠打破)。
花芽は休眠打破のあと温度の上昇とともに生長し開花します。
桜(ソメイヨシノ)の開花から満開(80%以上が咲いた状態)までの日数は、
九州から東海・関東地方では約7日、北陸・東北地方では約5日、
北海道地方では約4日で北上するほど短くなります。
桜の開花期間は、満開から一週間程度で花が散ります。
花が咲いた後に気温が下がる花冷えが起こると花は長く持ち、
咲いた後に雨が降ると早く散ります。
開花宣言は、各気象台や測候所の定めた
標本木
の花が5〜6輪開いた状態のときに
行われます。標準木は、気象台から近いところで、周辺の環境が変わり
にくい場所にある木が選ばれています。
標準木の老化や周囲の環境の変化によって、標準木が変わることがあります。
桜の開花日を平年値(1971〜2000年の30年間の平均値)と比べる場合、
「平年並」とは平年値との差が2日以内、
「早い(遅い)」とは3日以上早い(遅い)こと、
「かなり早い(遅い)」とは7日以上早い(遅い)ことをいいます。
植物季節観測として観測する生物季節現象は、
植物の発芽、開花、満開、紅(黄)葉、落葉およびそれらの不時現象です。
不時現象とは、秋にソメイヨシノが咲いたり、真冬にモンシロチョウが飛んだりすることがあります。
このような生物季節現象がその平年の起日と著しくかけ離れた時期に起きる場合のことをいいます。
不時現象は現象の違いにより不時開花(狂い咲き)・不時発現等といいます。
お花見日和とは、桜が見頃になっていること、
お天気が晴れていること、風が穏やかなこと、
気温が15℃以上で暖かいことが条件になります。
ポカポカ陽気で外でのんびりしたくなるような日です。
花吹雪(はなふぶき)とは、
吹雪のように桜の花びらが乱れ散ることをいいます。
花筏(はないかだ)とは、
散った桜の花びらが帯状に水に浮かんで流れて行くのを筏に見たてていう語で、
花筵(はなむしろ)とは、
散った桜の花びらが地面に散り敷いているさまを筵にたとえていう語となります。
葉桜(はざくら)とは、
花びらが散り始め、同時に若葉が芽吹き始めて新緑の葉の色が混ざり、
遠目にくすんで見える頃から、桜の花びらが全て落花し、
雌しべや雄しべが残って樹木全体に赤みが残っている頃までをいいます。
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